2017.02.08 A4と穴あけパンチ
おはようございます、花立です。今回は不安を解消する話です。
お客様へのご案内や監督行政への報告書など、何かと書類をお送りする機会が多いのですが、つい先ほどかなり真面目な(いつも真面目ですが)報告書をその監督行政に郵送したところでしまった!、と思いました。
その書類は報告時期が決まっていましたので、事前に準備してこの2月を今か今かと待っていたのですが、それをファイルする際に穴あけパンチで2穴穿孔、そして大事にファイリングしていたのです。それをそのまま送ってしまったことにさっき気付いたのです。
なんだチミは!こんな真面目な報告書にあな、穴あけパンチで穴を空けて送ってくるだなんて、一体何を考えとるんだ!言語道断だ!即刻事業停止当然!
なんてことになったらどうしよう、と一人青くなっていたので色々調べてみました。
まずは前提条件として、その報告書の下段の備考欄には、「1.用紙の大きさは、日本工業規格A4とすること。」と記載がありました。そもそもこんな不気味な指定があるから私は不安になったのですが、もちろんサイズはA4を使用しましたし、常識的な範囲では失礼にあたるのかもしれませんが、穴を空けるなとはひとまず記載されていませんでした。
しかし、穴を空けたことによってA4の規格を外れた、従ってこの報告書は条件を満たしていない、受取不可・報告未提出・指導・拒否・事業停止、こうなったら最悪です。それでは、普段何気なく使っていますがA4とは厳密にはどういったものなのでしょうか。調べてみました。
A4とは一言で言うと、縦横の長さが決まっている用紙サイズ(210mm×297mm)のことです。より詳しく説明しますと、そもそも「A0(エーゼロ?)」が縦横を掛けると1㎡になるサイズであって、そこから数字が一つ増えるごとに半分、そのまた半分、と面積が小さくなっていくそうです。
よってA4とは、1㎡の半分の半分の…つまり16分の1、約0.0625㎡になるよう設定された長さなのです(A4:0.06237㎡)。そしてその規格には許容範囲があり、A4の場合には、「寸法が±2mm以内」であることが条件のようです。
少なくとも外周は長方形を維持していますので寸法は問題無くセーフと言えそうです。実際に測った訳ではありませんが私は日本製品の品質を信じています。
しかし、気になる点があと一つだけあります。それは、「寸法の許容範囲を超える面積の欠損(過大)があった場合」、これが不安です。
面積について明記はされていませんが、「寸法」と「(寸法による)面積の差異」、これはA4がA4に至るまでの出自を考えれば等価と捉えることが出来るかもしれません。いやむしろ面積こそが本質的な議論の対象なのかもしれません。可能性として十分あり得ます。
それでは、許容範囲内で許される面積の欠損は最大でどの位なのでしょうか。単純に、長方形の長辺と2mmを掛けると、2×297=594m㎡となり、これが許容範囲内の最大値と思われます(※寸法の誤差が「それぞれの辺で」2mmまで許されるのなら更に大きい値になります。その場合、上記の値に2×208=416m㎡を足した値になります)。
次に、穴あけパンチによる二つの穴の面積を計算します。ウィキペディアによりますと、穴あけパンチの穴のサイズにもなんと規格が存在し、「直径5.5~6.5mm」の範囲に収まるようにパンチャーは製造されているそうです。すごいですね。
従って、規格の範囲の中で最大の直径6.5mmの穴、これを二つ空けて郵送してしまったと仮定した場合、その面積は、(半径×半径×3.14)×2穴 = (3.25×3.25×3.14)×2 = 66.3325m㎡ ≒ 66.3m㎡ と計算できました。
先ほど計算した、A4が許容する面積の欠損の最大値は594m㎡でしたが、この値と比較すると、穴あけによって失われた紙面は許容範囲の約九分の一という結果になりました。
これは大変興味深い数字で、逆に言えば穴あけを失敗し続けて十回(重複なく)穴を空けたA4はもうA4とは呼べない、ということになります。ことになります、なんて澄まし顔で言ってますが、全くこんなものは私の考えた出鱈目ですのでどうか真剣に捉えないで下さいね。といったところで以上、下らない話にお付き合い下さりありがとうございました。また来週お会いしましょう。
おわり