2016.11.01 バーロー
おはようございます、花立です。今回は電気についてです。
おかげ様で先日私のところにも子供が生まれました。しかしまだ名前を決めていなかったので、早速嫁と相談し、また嫁以外にも沢山の方からアドバイスを頂き、色々と名前を考えていたのですが、その候補の一つに挙げたのが「新一」でした。
私としては込めた思いも色々あったのですが、とりあえず響きの感じを確かめるべく、この名はどうか、と友人たちに諮ってみたところ、なぜか皆口をそろえて「バーローwww」、と開口一番、意味は分かりませんがどうにも不快な響きの言葉を嬉々として私に浴びせてくるのです。なんで?
これは後になって分かったのですが、実は「江戸弁」という方言が日本には存在しており、バーローとはその江戸弁で「馬鹿野郎」を意味する言葉で、やはり最初の印象通り気分のいい言葉ではありませんでした。畜生。他にも江戸弁では台所のことを「デードコロ」と呼び習わすなど、どうやら最短距離を駆け抜ける言語文化のようです。なるほどね。
いや、なるほどねじゃなくて、重要なのは何故そんなべらんめぇ口調で唐突に私が罵倒されなければならないのか。その謎を解かないことには先に進めないのですが、実はこれにも訳があったようで、「名探偵コナン」という作品に登場する「工藤新一」というキャラクター、この人物の口癖がどうやらバーローであるらしいのです。知らなかったなぁ。
私の友人達は皆慎み深く聡明なのですが、今回「新一=工藤新一=バーロー」という、用いる場面の非常に限られた知識に突然出番が回ってきたため、らしくもありませんが反射的に乱暴な言葉を開放してしまったようです。確かに、中々マニアックな作品のようですし、つい口にしたくなる言葉の響きも相まって、シチュエーションとしては待ったなしのフリをした形だったようです。
また、中には非常に発音の良い(悪い)友人もおり、「バロォ。」「え?」「バァロォ。」「闘い?」、と英語のbattleのようなイントネーションで言われて、前後の文脈から全くその意図が汲み取れず、誰も教えてくれないので私が増々混乱したのは皆さんのご想像の通りです。
まあそれはどうでもいいのですが、新一と言えば星新一氏を初めに思い浮かべる方が多いかと思います。私も好きです。しかしこちらは後付けで、そもそもこの名前の案を私は望月教授から拝借したのです。
望月教授がどれほど素晴らしい研究をされているのか、正直なところ私は全く理解しておりません。しかし私が注目したのは、そのあまりに独創的な研究をいつか世界が理解するために、ご自身の研究手法を次代に教育し、そしてそれをゆっくりと数学界に浸透させる、そんな取り組みを始められたということについてです。
たまげました。ただ研究のみを一心不乱にされている、私はそう思っていました。しかし、望月教授はなんとも気の長い事業に身を投じておられるのです。サグラダファミリア等もそうですが、場合によっては自分の人生以上の時間が必要になるかもしれない物事に打ち込めるって、カッコいいですよね。
さて、これ程スケールの大きな話をしておいて、「電気事業も始めは皆さん抵抗がおありかもしれませんが、いつかきっといいものだということを分かって頂けると信じて、私も根気よく周知を続けていきたいと思います」、なんて卑近なオチをまさか私が書くわけがないのですが、こ、これは一体。
ちなみに子供の名前は別の案になりましたが、呼びやすくてとっても気に入っています。
おわり